遺言制度の改正要綱について
2026年2月に法制審議会にて採択された遺言制度の要綱(特に気になる部分の抜粋)は以下のとおり。改正、施行日は未定
1.保管遺言証書の新設
普通方式の遺言(自筆証書、公正証書、秘密証書)に「保管証書」による遺言が追加されます。(民967条参照)
保管証書遺言は、遺言の本文をパソコン等により作成した電磁的記録又はプリントアウト等した書面による方式で法務局(遺言書保管官)に対して申請するものです。
すでに自筆証書遺言において保管制度がありますが、保管証書遺言は自筆である必要はないため、こちらの方が申請はしやすいかもしれません。
ちなみに、自筆証書遺言書保管制度と同様、保管証書遺言も家庭裁判所の検認手続きは不要です。
2.自筆証書遺言等の押印規定の廃止
①自筆証書遺言は、「これに印を押さなければならない」とされていますが、この規定が無くなります(民968条1項参照)。
なお、同条2項の財産目録への押印及び3項の加除その他の変更の際の押印も廃止になる予定です。
②秘密証書遺言の遺言者及び証人の押印要件も廃止
③特別方式の遺言(死亡危急時遺言等)でも押印が廃止予定
ちなみに、公正証書遺言では、2025年10月から作成手続きがデジタル化されているため、実印での押印が基本的に廃止されています。なお、新設の保管証書遺言書も押印は不要の予定
3.死亡危急時遺言におけるデジタル技術を活用した遺言方式
以下の状況を録音及び録画を同時に行う方式
により記録するときは、証人一人以上の立会
いで遺言可能。
①証人に遺言の趣旨を口授する
②証人が遺言の趣旨及び証人の氏名を書面又は電磁的記録に記録する
③証人が②の内容を遺言者に読み聞かせ又は閲覧させ、遺言者が正確なことを承認すること

コメントをお書きください